SDGsのあらゆる研修がネット上で可能
OUR SDGs(持続可能な未来をデザインし、実行しよう)
-SDGs構築支援WEBシステム-
『可視化』、『共有』、そして『優先順位付け』で
事業の見直し・新たな展開へつなげる
「OUR SDGs」は、日本能率協会(JMA)が独自に開発したSDGs構築支援WEBシステムです。この「OUR SDGs」についてとりわけ強調したいのは、SDGsの導入自体をスムーズに進めるとともに、効果的な仕組みの構築を、JMAが提供している講師派遣研修にて実現できる点です。開発チームの責任者である日本能率協会 地球温暖化対策センター(JMACC) 鈴木健司 センター長に紹介してもらいます。
解説:日本能率協会 地球温暖化対策センター(JMACC)
センター長 鈴木 健司
1 SDGsの『スムーズな導入』と『効果的な仕組み』の構築を実現
SDGs構築支援のWEBシステム「OUR SDGs」を使うことのメリットは何でしょうか?
大きくは2つ、「SDGs対応についてスムーズな導入」と「効果的な仕組みの構築」が実現することです。
日本能率協会ではSDGsに関してこれまで250社以上に、導入支援をしてきていますが、企業からは、SDGsに関連したお悩みやご要望がいろいろ寄せられていました。中でも、「バリューチェーンマッピングはどのように実施するのか︖」「自分たちにとってのマテリアリティ(重要課題)はどう考えるのか︖」「自社にとってSDGsを活用した戦略ストーリーはどのように構築するのか?」といった質問が、SDGsの有効活用を重視している企業からありました。
また、講師派遣研修を通してSDGsの導入支援を行なう中で、企業の担当者が、取り組みを進めるにあたり「関係者からどんな情報を集め、どのように検討するのが良いのか」苦労している場面をよく見かけました。
こうしたニーズに応えられるように開発したのが、「OUR SDGs」です。開発のコンセプトは『持続可能な未来をデザインし、実行しよう。』です。本システムが企業の成長と社会課題解決につながる「未来のデザイン」と「実行」へと結びつくことを願っております。「OUR SDGs」は講師派遣研修向けツールとして開発しましたが、今後公開研修でも活用をしていきます。
2 SDGsの取り組みの 『可視化』、『共有』、そして『優先順位付け』
企画・構想段階から実際に開発を進めるにあたって意識してきたキーワードが「可視化」、「共有」、そして「優先順位付け」です。SDGsに取り組むにあたって、さまざまな対応が必要になってきますが、この一連のプロセスを先ずは「可視化」する。この「可視化」によって、SDGs対応についてスムーズな導入と効果的な仕組みの構築が実現するのです。
SDGs導入の流れを説明しましょう。例えば、自社についてバリューチェーンマッピングを実施する際、業務フロー毎に、アクション、アウトカム、事業へのインパクト、社会課題へのインパクト等を検討しますが、これらを実施する際には、社内各部門から情報を収集して整理を行い、分析した上でまとめる作業が必要になります。また、情報を一元的にまとめておくことも求められるでしょう。ここで「OUR SDGs」を使えば、膨大な情報と取り組むプロセスそのもののすべてを「可視化」し「共有」することできます。また研修参加者各自が取り組み内容を把握することにより、浸透へとつながり、自分達が目指すありたい姿に近づくことができるのです。
「可視化」、「共有」の結果、企業として何を行うのかの「優先順位付け」が必要となります。「事業への重要性」、「社会貢献度」を点数化することにより、「事業性」と「社会性」のバランスがとれているか、どの取り組みがより「経済的価値」、「社会的価値」が高いか「OUR SDGs Map」(★図表1)に表示されるので、そこから何を実施するのか「優先順位付け」をしていくことができます。
また、「マテリアリティ×SDGs」の研修を通しては、各取り組みの「事業への重要性」と「社会貢献度」が「マテリアリティ」画面上(★図表2)で X-Y軸のグラフにて表現されます。マテリアリティと関連する目標、社会課題、KPI等が表示されるので、どの取り組みを優先して実施するのかを検討、共有することができます。
図表1「OUR SDGs Map」
図表2「マテリアリティ」
「マテリアリティ×SDGs」の研修を通して、マテリアリティと関連する目標、社会課題、KPI等が検討でき、
その結果をX-Y軸のグラフ上にて見ることができ、取り組みの「優先順位付け」ができます。
3 『フルリモート』『グループ演習』『演習結果分析』でSDGs導入を支援
「OUR SDGs」を使用する際の特徴は、「フルリモート」、「グループ演習」、「演習結果分析」の3つで、以下の通りです。
① フルリモート:
遠隔で参加できる「フルリモート研修」が可能で、国内海外の遠隔拠点・工場を擁する場合などはとくに有効です。連続研修の参加者は「OUR SDGs」の利用が研修以外の時間帯(期間は契約時に決定)も可能で、継続した取り組みにつながります。
② グループ演習:
演習内容をグループ内で即時に共有し、遠隔での議論の活性化を促します。研修結果をエクセルデータで保存し、研修後の活⽤も可能です。誰がどんな意見を持っているのか、コミュニケーションが活発になり取り組み自体の盛り上がりにつながります。また、研修内容を各自が自分事に落とし込むことも期待できます。
③ 演習結果分析:
演習結果は自社の状況を示す「OUR SDGs Map」(★図表1)に自動的に生成されます。このMapを活用することで、「事業への重要性」、「社会貢献度」が可視化され、自社のさまざまな可能性を検討するのに役立ちます。
4 事業者ごとに最適な構成プログラムをご提案
冒頭で「OUR SDGs」を使うメリットとして、SDGsのあらゆる研修がネット上で可能になることを挙げました。日本能率協会が提供するSDGsに関するさまざまな研修メニューに連動して運用できる機能を備えています。自分たちはSDGsをどのように導入したいのか、導入後のSDGsをどのように活用していきたいのか、個々のニーズに応じて研修メニューを用意しております。事業者ごとに最適な研修の構成プログラム(★図表3)の提供が可能になっています。
図表3 研修プログラム例(事業者ごとに最適な構成プログラムをご提案します)
5 「OUR SDGs」は組織の可能性を拡げる最適ツール
SDGs構築支援WEBシステム「OUR SDGs」は、組織内のさまざまな資源の有用活用を加速させて、新たな事業展開の可能性、すなわち組織の可能性を拡げるツールです。自組織のマテリアリティの把握・決定がなされ、その決定されたマテリアリティからどんな事業ができるのか、さまざまな検討につながり、さらには事業の見直しから新たなビジネスの展開が期待できます。
今やSDGsの取り組み自体、当然視されています。取り組むことが目的ではなく、取り組みの先に何を置くのか。企業としてもサステナブルな方向に進めることが非常に重要になっています。ぜひとも 「OUR SDGs」を活用して、組織としてのさらなる成長サイクルに乗せていただきたいと願っています。