ISO9001(品質マネジメントシステム:QMS)
ISO 9001は品質マネジメントシステムに関する国際規格です。
最も普及しているマネジメントシステム規格であり、全世界で170ヵ国以上、100万以上の組織が利用しています。
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CASE.8
【連載:効果的な運用事例 ユウ薬品株式会社 様 [ISO9001] 】
厚労省ガイドライン「調剤業務の外部委託」の動きをにらみ
ユウ薬品における体制強化・業務拡大に向けたチャレンジ
ISO9001認証取得によって調剤薬局はどう変わったか?
取材先:ユウ薬品株式会社
代表取締役 小川 典子 様(中)
企画管理部 梅原 貴子 様(左)
アカネ調剤薬局 薬剤師 栗原 直和 様
ユウ薬品株式会社(香川県宇多津町浜五番丁65号 URL : https://www.jmedical.co.jp )は、「医療を通じて地域の笑顔を増やす」ことを目的に、香川県で調剤薬局と在宅医療を展開。県下に11店舗を擁する調剤サービスに加え、薬剤師がご自宅や施設へ伺う在宅医療サービスも提供しています。
同社は、2024年6月、ISO9001の認証を日本能率協会審査登録センター(JMAQA)から取得しています。認証取得にあたってのねらい、ISO9001の仕組みを導入するにあたっての活動内容、そして取得前後で効果を含め変わったことについて詳しい話をうかがいました。
1.「調剤の外部委託」厚労省ガイドなど事業環境の変化からチャレンジへ
−最初にISO9001に取り組んだ経緯とねらいについてお願いします。
小川社長 私どもユウ薬品は、調剤薬局と在宅医療を展開する調剤薬局グループで、香川県でアカネ調剤薬局をはじめ11店舗を展開しています。また、薬剤師がご自宅や施設へ伺い、薬の説明から管理・セットまで行う在宅医療サービスも提供しています。今回のISO9001認証の対象にしたのは、ユウ薬品の本社機能と店舗であるアカネ調剤薬局です。
ISO9001に取り組むきっかけですが、まずは、調剤薬局業界を取り巻く事業環境が大きく変わってきていることがあります。たとえば医薬品業界を巡る規制緩和による動きの一つとしてインターネット販売があり、2010年代以降広がってきています。今後も取り巻く事業環境が今以上に大きく変わっていくのは確実です。こうした状況のもと、ユウ薬品としてサービスの差別化を図るためにもISO9001が効果的だと考えました。
-今の事業環境の変化に関連しますが、昨年(2023年)厚生労働省から「調剤の一部外部委託」の実施に向けたガイドラインが公表されました。この制度の実施に向けて、受託される調剤薬局側にISO9001の仕組みの導入についても議論されてきています。(※コラム参照)
小川社長 11店舗の調剤薬局と在宅医療サービスを経営してきた経験から、調剤については効率面で複数店舗の内容をまとめて行うやり方もあると考えていました。たとえば医療・介護施設向けの調剤医薬品については、内容がおおよそ決まっているケースが多く、委託・受託の形をとってまとめて作ることが可能だと捉えてきました。
-今回の厚生労働省のガイドラインの動きを含め、事業環境が今後も大きく変わっていくことを想定して、ISO9001に取り組んだことが分かりました。
2024年夏、大阪府において特区事業として「調剤の一部外部委託」が試行実施されています。厚生労働省からは昨年(2023年)「調剤の一部外部委託」ガイドラインが公表され、規制緩和による調剤業務の外部委託がほぼ既定路線となっています。このガイドラインが出てきた背景には、調剤業務においては従来の対物業務中心から脱却し、対人業務に比重を移す、こうしたねらいがあり、国として、調剤業務について委託・受託という関係で外注を認めることになります。
現在、調剤業務については、その手順を含めサービスの実現にあたって一連の業務プロセスの実施は徹底されています。そこに新たに委託・受託という仕掛けを導入するには、一層のリスク管理が強く求められるはずです。
こうした考えのもと、厚生労働省による制度導入に向けての研究会では、受託側組織にはISO9001に相当する仕組みの導入、および外部監査の必要性が検討されてきています。今後、「調剤の一部外部委託」の制度運用が本格化すると、調剤薬局業界においてISO9001とその認証の存在感が増すことは確実だと思われます。
2.調剤業務に関する手順の徹底と店舗間の業務統一化にも期待
小川社長 一方、ユウ薬品組織内部でのねらいを挙げると、調剤業務のマニュアル化と店舗間での統一化をさらに押し進めることです。
マニュアル化については、その言葉通り、調剤の現場の手順化をさらに進め、それらを守ることを一層徹底することです。統一化については、現在、調剤薬局を11店舗展開していますが、それらの統一化です。各店舗の開店時期が違っており、各々で調剤業務の運営の中身において異なっているところがあるからです。
−全店舗で調剤業務の統一化を図るということですか。
小川社長 詳しく説明すると、まず、調剤薬局の各店舗は、隣接する病院や診療所の診療科目に応じた調剤業務を行う運営体制をとっています。そのために、診療科目によって、調剤の実務工程が異なっている箇所があります。
ですが、調剤という大きな括りで見ると、作業に伴うリスクの捉え方、問題発生を防ぐその考え方を含めた対策については、基本的には統一しておくべきということです。そこで、今回、11店舗のうちのアカネ調剤薬局でISO9001を採り入れて、これをモデルにしようと考えたのです。
3.日本能率協会を選んだ理由 ―― 「医療分野の審査 国内No1実績」と「組織営業力」
-認証取得までのスケジュールをうかがいます。まず、審査機関として日本能率協会審査登録センターを選ばれた理由を教えてください。
小川社長 ISO9001への取り組みの検討をはじめたのが2023年7月で、まずはどの審査機関にしようかと調べる中で、日本能率協会と他一機関に連絡をとってみました。両者からいろいろな話を聞いた上で、最終的には、「医療分野のISO9001審査 国内No1の実績」と「担当営業の人柄を含めた組織営業力」の2つが決め手になりました。
梅原 知り合いの介護施設からISO9001に取り組んだ話を聞いて、医療分野での実績を重視することにしました。というのも、担当した審査員が介護業界の知識がないために見当違いの審査指摘が出され対応が大変だったという経験談を聞いたからです。
-日本能率協会はISO9001審査の認定分野「38:医療及び社会事業」で認証件数国内No1の実績があります。この分野も含め、多くの認定分野で専門性が高く経験豊富な審査員を十分な人数擁しており、審査を受けたお客様組織からは審査サービスについて高い評価をいただいています。
梅原 ISO9001について分からないことが多かったので日本能率協会にいろいろ質問してみました。すると担当の営業の方が、審査を受ける側の立場に立って、丁寧で分かりやすい説明や、いろいろな提案をしてくれました。審査部門と営業窓口にいろいろとコミュニケーションをとっていたようで「組織営業力」を感じました。これも選ぶ際の大きな理由になっています。
-関連しますが、日本能率協会の印象をお願いします。
小川社長 担当営業と審査員はしっかりとしたコミュニケーション力があり、一緒に取り組んでいくという姿勢が組織全体から伝わってきました。振り返っての感想になりますが、「組織全体のコミュニケーション力の高さ」も評価しています。
4.規格の勉強2カ月 文書構築・修正5カ月で認証取得を達成
-審査を受けるまでの期間は受審組織によって異なってきますが、今回はお申込から7カ月後に審査というスケジュールで進められました。小川社長 審査は2024年3月中旬に第一段階、4月下旬に第二段階を受ける予定を組みました。例年6月以降は薬価改定で忙しくなるので、その前の審査を希望したところ、審査員の日程を調整しつつ、私どもの仕組みの導入までの時間を予想して、最適な審査時期を提案してもらえたことにも満足しています。
実際の取り組みについては、まずはISO9001について勉強する時間を持ちました。その後2023年12月から品質マニュアルや手順書の作成、既存文書類の手直しに取り掛かっています。
●スケジュール表(ユウ薬品のケースです)
5.四苦八苦した取り組み ―― ISO9001の規格文の理解と現場業務の文書化
-ISO9001の認証を取得するには、規格の要求を満たす仕組みが必要になりますが、この取り組みについてお聞かせください。
梅原 自分たちに合った仕組みにする、ここに辿り着くまでには相当な時間をかけています。最初の段階、ISO9001の規格を読んでみても、何を言っているのかが分からず、自分たちの仕事内容を具体的にどのように文書にまとめればいいのか、ピンと来ない状態でした。
社内にはもともと仕事のやり方をまとめた「統一マニュアル」がありましたが、今回、この統一マニュアルを融合させて新たに「品質マニュアル」を作っています。その際、ISOの解説書籍やインターネットで紹介されている品質マニュアルの事例を参考にしてみましたが、工場などの製造系が多く、また規格の文言の言い方を少し変えたぐらいになっており、調剤業務にあてはめる内容に変えるのに四苦八苦した覚えがあります。
-社内はそのような動きについてきてくれましたか。
梅原 品質マニュアルの作成途中、社長に見せたところ「こういう内容で皆、分かるのか?」というアドバイスをもらいました。自身もその通りだとは思いましたが、ではどのように直せばいいのか、当時は分からなかったのです。
-現場が分からない内容で作ってしまうと、あとあと形骸化する恐れがありますね。
6.外部研修を受講 ―― ISO9001規格と仕組みへの理解が一気に深まる
梅原 状況が大きく変わったのが、2024年2月に受けた2日間の外部のISO研修です。研修講師から「いつもの仕事の表現にして自分たちに合った仕組みにすればよい」とアドバイスをもらえたのです。規格の要求事項についても分かりやすい解説もあり、取り組みにおける大きな転換点になったと思います。-「ISO9001規格解釈研修」と「ISO9001内部監査員研修」で、それぞれ1日ずつ連続で受けたとのことですね。
小川社長 2つの研修によってISO9001への理解が一気に深まりました。研修後、品質マニュアルをはじめとして文書類について多くの箇所を修正することができました。
梅原 研修がなかったらもっと時間がかかっていたと思います。参加者からも「早い段階で受けた方がよかった」という感想もありました。ただ、スタート時ではなく、研修までの悩む時間があったからこそ、講師が話をした内容がよく理解できたとも言えるはずです。
-まさにおっしゃる通りだと思います。研修を受けるタイミングですが、取り組みスタート時、あるいはある程度時間が経ってから、それぞれで効果があります。自分たちの仕組みとして考えてみる、ということだと思います。
7.効果的なアドバイス「はじめから完璧なものを目指すのではなく、まずは自分たちの理解に応じた内容で取り組みを進める」
梅原 取り組みのはじめの方で研修講師のアドバイスで印象的だったことがあります。それは「その時点で理解している内容に基づいてしっかり取り組むことが大切であり、いきなり完璧なものを目指さなくてもよい」という内容です。スタート後の2カ月ほどの勉強の期間は、すごく難しく考えていましたが、そうでもなくてよいと分かったのです。たとえば、自分たちなりの理解で作りあげたシステムについて、実際に一次審査を受けたところ60%程度の出来だった、ということも当然ありえるでしょう。その後に修正していくやり方もあるのです。
このアドバイスで本当に気が楽になりました。もちろんすぐにアドバイス通りに方向転換ができたわけではありませんが、のちのちにも助けられました。
8.審査は今まで取り組んできた活動や仕組みを高く評価される場にも
-2月の研修の後、品質マニュアルなど文書類を修正して内部監査を実施、いよいよ審査です。梅原 担当した審査員には、自分たちにあった仕組みの実現を後押ししてもらえました。たとえば、審査を通して、ユウ薬品らしくてよかったという点をいくつも気づかせてもらえたのです。審査報告書でも高く評価できる事項(下記参照:審査報告書より)として、具体的にいろいろ挙げてもらえ、今までやってきたことが認められたと感じました。
・「社是」を具現化する目標が設定され、実践されている。【経営者】
・目標管理プロセスが強化されている。【管理責任者、ISO 事務局】
・調剤業務のPDCA マネジメントがよく機能している。【アカネ調剤薬局外来】
・個々の患者の変更管理がよく機能するしくみが実践されている。【アカネ調剤薬局外来】
・在宅服薬指導業務のPDCA マネジメントがよく機能している。【アカネ調剤薬局在宅部門】
・約1500 種類の薬剤の在庫管理が適切に行われている。【管理責任者、ISO 事務局(アカネ調剤薬局事務)】
-今回の取り組みでISOコンサルタントの力を借りなかった理由を教えてください。
小川社長 自分たちでやることで業務に合った仕組みになると考えたからです。仕事に関して一番わかっているのが現場で働く担当者です。コンサルタントにいくら説明したところで、伝えきれないところはあるでしょう。また、やらされ感がどうしても出てきてしまうはずです。感想になりますが、自分たちでやったおかげで、実際の仕事内容がしっかりと仕組みに落とし込めたとも思います。
-研修には率先して多くの従業員が参加するなど、全員参加で進めることができたとうかがっています。仕掛けなどがあったのでしょうか。
小川社長 盛り上がりということでは、なにごとも自分たちでやってみるという社風が大きいかもしれません。また調剤薬局業界特有の事情も関係していると思います。新薬の開発などは日進月歩であり、この業界では常に新しいことを学ぶのが習慣化されているようです。自分達を取り巻く事業環境の変化への危機感もあり、今回は、薬剤師、事務員ともにやってみようとの意識があったと思います。
9.認証取得のBefore & After(=効果)―― 仕事統一化・意識向上・PDCA定着
-認証取得の前と後とで変わった点、あるいは、今後変わってほしいという内容について教えてください。小川社長 品質マニュアルをはじめとした文書化を進めたことで、仕事の統一化が進んでいます。この文書化に関連しますが、さまざまな情報をデータとしてまとめ、分析を行っていけば、今後もいろいろな展開が可能だと考えています。
また、意識という点で違いが出てきていると感じます。たとえば手順を整えてそれを実行するにあたって、会社から言われたからではなく、自分の仕事にとっての必要性を理解した上とでは、大きな違いがあるはずです。
もちろん、まだすべてできているといった状況にはなっていませんが、今までやろうとしてもなかなか実行できなかったことが動きだしているのです。
梅原 今の話と重なりますが、意識としてのPDCAサイクルが定着してきています。Plan(計画)、Do(実行)、Check(測定・評価)、Act(対策・改善)という考え方が広がっているのを感じます。社内ではこの発想でモノゴトを捉えるような様子がでてきているのです。
このPDCAについては、店舗の中での小さなサイクルもあるし、経営の大きなサイクルもある、組織のいろいろな場やシーンでしっかり回すことができれば、組織として伸びていくはずです。
10.仕事の手順やその実施状況について再確認する機会になる
−店舗ではどのような効果がありましたか。調剤業務の一連の流れ、処方箋の受付から薬剤による調剤の実施、確認を経て、対面で薬を渡すまでの行程は厳格に決められているはずです。
栗原 調剤の現場では、一連の仕事について細かく決められた手順があり、それらをしっかり守る流れになっています。今回、ISO9001に取り組んだからといって新たな手順が加わったということはありません。ですが文書化などをしっかりと進める中で、今やっている仕事の手順やその実施状況について再確認する、よい機会になりました。
11.調剤の現場ではリスク縮減へ 今後は情報全般の活用に取り組む
栗原 また、認証取得の前と後とでの変化としては、リスクという観点では、「医薬品のお客様への受け渡し時に名前を取り違えて他人に渡すリスク」「調剤作業時に数や規格などを取り違えるリスク」「調剤作業時に容量・重量を取り違えるリスク」といったものについて、そのリスクを減らす効果があったと考えています。
これらのリスクに関係してきますが、「調剤過誤報告シート」で、ヒヤリハット・インシデント・アクシデントを報告するようにしており、ここに載った起こりうる事例について、今回、より詳細に整理・分析をする方法を確立しました。実際にどんな事態があるのか、今後、実例の情報を共有することで、ヒヤリハット防止の徹底にもなっていくはずです。
あと、コミュニケーションという観点では、お客様からいただく直接の声をしっかり集めて、これらの情報をより活かすようになっています。
梅原 「調剤過誤報告シート」で報告すべきことが起きたら、すぐに改善策の検討などの対応が欠かせない、これは以前から共通認識になってはいました。ただ現実には目の前の患者様への接遇対応が優先され、改善策などは後回しになりがちで100%できているとは言えない状態でした。
先ほどの話の通り、今後、シートで集めた内容を含め、情報全般について一層の活用を行って、ミスを防ぐ仕組みをさらに強固なものにしていきます。
12.取り組む調剤薬局へアドバイス ―― 審査機関に気軽に相談
−これからISO9001に取り組む調剤薬局に向けてアドバイスをお願いします。
梅原 取り組み当初は分からないことが多いと思いますが、困ったことがあったら審査機関に相談することをお勧めします。とにかくまずは聞いてみることで次の扉があくからです。審査機関は立場上、仕組みの作り方などについては具体的な内容のアドバイスはできないとのことですが、状況に応じて役立つ情報を教えてくれるはずです。
あと、認証取得後もしっかりと続けようと考えているなら、最初は自分たちでやるのがよいのかもしれません。その際、ISO9001の規格や仕組みについてはあまり難しく考え過ぎない、今ある自分たちの手順などに当てはめてみてください。実際の仕事とは別の新たな文書を作るのではなく、今あるものをできるだけ利用するのです。
たとえば審査で何か言われることを気にして完璧さを求めると、いろいろ気になってより多くの時間がかかってしまうかもしれません。先ほどの「その時点で理解している内容に基づいてしっかり取り組むことが大切であり、いきなり完璧なものを目指さなくてもよい」という考えも参考になると思います。
小川社長 認証取得はゴールではないので、自分たちでできるぐらいの組織力がないと取っても次につながらないかもしれません。また、この審査を受けるまでの取り組みも、組織としての成長の過程と捉えることができるはずです。
13.認証を対外的に発信 ―― 一般市場における差別化と受託組織として選ばれる組織へ
-今後、今回取得したIS9001認証をどのように活かしていくか、社内・社外の両方をお願いします。
小川社長 ねらいで紹介した仕事の標準化はいろいろ活きてくると期待しています。先ほど紹介したように、今まで徹底できていたとは言い切れないところもありました。今回の認証取得までの一連の取り組みは、手順や仕組みの意味合いについて、あらためて確認する効果的な機会になっており、理解されることで、標準化が一層進むと考えています。
あと、ISO9001の取り組みには、働きやすい職場にすることによる従業員の定着化というねらいもあります。人材採用のハードルは年々上がっており、今いる従業員のために業務内容を含めた仕事の環境整備は大切だと考えています。職場環境をよりよくするために、しっかり子育て支援をすることで認定される「くるみんマーク」の取得をはじめ、いろいろ取り組んできていますが、今回の認証取得には、この点の効果も期待しています。
梅原 仕事の評価ということで、仕組みとしての目標管理制度の展開を考えています。以前から店舗ごとに数値目標を設定して、毎月、目標達成状況を確認する取り組みはやってきてはいました。継続的にしっかり続けるという点で、今回の認証取得がよい機会になっているようです。先ほど紹介したPDCAの定着も、この目標管理制度の展開に役立つはずです。
小川社長 経営面での活用については、他の調剤薬局との差別化つながるよう、取得した認証を大いに活用していきます。今回、ISO9001の要求を満たしている仕組みを導入していると認められたこと、これはまさに登録証自体がひとつのブランドになっています。一般のたくさんの患者様から見て、ユウ薬品とアカネ調剤薬局を選ぶ選択基準になる、市場における差別化にもつながるということです。
あと関連しますが、厚生労働省による「調剤業務の外部委託」の動きがでてきている中で、今回取得した認証は、受託側として組織体制が整っていることの証となります。調剤業務について、今後、国の制度として外部委託が本格的に動き出したら、アカネ調剤薬局と複数店舗間で、委託・受託が実現します。さらに、受託を受ける信頼に足りうる調剤薬局として、外部の調剤薬局から選ばれることも目指していきます。
ISOの改善のためのツール「課題発見シート」
MSの弱点・課題を克服するための処方箋「課題発見シート」をご提供しています。ご自身で課題を見つけだすセルフチェックシートで、内部監査に関連する項目も載っています。ぜひともシートを使って課題を抽出し、改善に向けて取り組んでください。
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ISO9001(品質マネジメントシステム:QMS)の認証取得事例について
ISO9001(品質マネジメントシステム)の認証に関する取得事例インタビューを掲載しております。日本能率協会では、インタビュー内にもあるように、様々なニーズやお悩みに対して幅広くご提案をすることが可能です。
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